集中治療

集中治療部の概要

2019年に先進急性期医療センターから発展的に独立し、また施設基準変更に伴い2020年からは集中治療加算Ⅱを取得して、麻酔科の一部門として8床のClosed ICUを運用しています。院内にあっては、術後患者、院内重症患者、救急患者に広く対応し、院外にあっては集中治療を要する患者様の受け入れや、治療のご相談にも応じます。また、人員体制にあっては、2021年3月現在、6名の麻酔科指導医・専門医を持つ集中治療専門医が専従し、 3名の急性期に特化した認定看護師(このうち2名が特定行為研修中)、24時間体制で勤務する専任の臨床工学技士を擁しており、道内でも限られた、高い臨床能力を提供できる環境にあると自負しております。

患者受入れ状況

ここ数年は年間、延べ600~700名の患者を受け入れており、凡その内訳としては、術後患者60%、救急患者20%、院内重症患者20%となっております。24時間体制での専従医勤務、受け入れ時間に制限のない入退室を実施しており、24時間体制での入退室が可能です(図1)。最近の状況として、術後患者ではASA3以上または8時間以上の長時間手術を要する患者のうち、66。0%を収容することが出来ています。院内重症患者では、重症肺炎、重症敗血症、重症心不全、新生児・小児の先天性のものを含む特殊疾患に代表される重症例を扱うと共に、臓器移植待機患者、移植前後の免疫不全状態にある血液疾患患者など、多種多様な患者様をお引き受けしております。1日当たりのベッド利用割合としては、コロナ禍中にあり一時的に6床運用となったことから、一時的に利用率が低下した月もありますが、基本的は常に100%を超える稼働率となりました。平均稼働率は112。7%に達しており、高い稼働率がひとつの特徴です(図2)。もう一つの特徴として、患者重症度が非常に高い点が挙げられます。2020年度の術後患者を除くAPACHⅡスコア平均値は28。4(標準偏差9。33)、予測死亡率56。6%(2018年度全国平均は14。0、12。4%)となっておりますが、死亡率は全国平均をやや上回る程度です。

臨床研究について

臨床のみならず、臨床研究についても強く推進いたします。現在、独自の臨床研究として、血管内皮におけるグリコカリックスに関する研究を進めており、集中治療医学会学会主導の臨床研究、そのデータベースであるJIPADへの参加と症例登録を行っており、それらの活動を通じて、本邦における集中治療の現状の理解と、将来の発展に寄与致します。今年度実績と致しましては、呼吸器内科、救急科、小児科、放射線科、泌尿器科との協力で、前向き、後ろ向き研究、症例報告にご協力させて頂いております。何かお手伝いさせて頂けることがあれば、お気軽にお問い合わせください。また、こちらからもお願いすることもあるかと存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。

学生・研修医の皆様へ

教員、医員ともに、日々の臨床に忙しく働いている部署ですが、臨床能力が高く、基礎・臨床を横断する研究意欲の高い教員も在籍しております。来年度からは、希望があれば初期臨床研修医のローテートを認め、教育にも力を入れていくつもりでおりますので、麻酔領域、集中治療領域に共通する、全身管理に興味のある学生・研修医の皆様からのお問い合わせを歓迎いたします。当ホームページの問い合わせ先へのご連絡をお待ちしております。

(文責:麻酔科集中治療部 斉藤仁志)