集中治療

集中治療部の概要

2020年から最上位である集中治療加算Ⅱの施設基準を満たす8床の運用を行っておりますが、2023年度中に3床が増床され合計11床の運用となる見通しです。集中治療を必要とする全ての患者を応需することを目標に、教員5名、医員10名程度の2交代制によるclosed ICUの形態で運用を続けており、入室患者様の属性としては、周術期管理が7割(成人・小児心臓手術の術前・術後管理、各種脳死移植患者の術前・術後管理、高侵襲手術後管理、長時間手術後管理など)、院内重症患者管理が3割(院内急変・重症患者管理、他院から搬送された重症患者管理など)程度となっています。コロナ渦中には手術件数が減少したこと、行政との話し合いによりECMO治療のための即応病床を常に保証していたこともあり入床者数は減少しましたが、おおよそ年間600名~700名の患者様をお引受けしています。日本集中治療医学会の調査方法に基づいた昨年度の病床使用率は76。8%となっており、全国平均よりもやや高い数字となっています。患者重症度の高さもその特徴の一つで、APACHⅡスコアの平均値は27.5と全国的に最上位に位置していますが、患者の院内死亡率は全国平均よりも低い水準となっています。

臨床研究について

臨床のみならず、臨床研究についても強く推進いたします。現在、独自の臨床研究として、血管内皮におけるグリコカリックスに関する研究を進めており、集中治療医学会学会主導の臨床研究、そのデータベースであるJIPADへの参加と症例登録を行っています。2022年度の実績と致しましては、呼吸器内科、救急科、小児科との協力で、前向き、後ろ向き研究、症例報告にご協力させて頂いており、呼吸管理に関する他大学病院との共同研究も行っております。詳細のご希望があればお気軽にお問い合わせください。

学生・研修医の皆様へ

教員、医員ともに、日々の臨床に忙しく働いている部署ですが、臨床能力が高く、基礎・臨床を横断する研究意欲の高い教員も在籍しております。希望があれば初期臨床研修医のローテートなども受け入れておりますので、集中治療に興味のある学生・研修医の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。