診療案内

北大病院を受診される方へ

北海道大学病院麻酔科は,手術室では豊富でかつ多彩な症例の臨床麻酔を施行し,さらにはペインクリニック,緩和医療,集中治療,救急,高気圧酸素治療といった幅広い分野で活躍しています。


各種外来時間の情報

平成平成26年5月19日から、外来は完全予約制となっています。紹介状があり、かつ事前に予約された患者様しか診療できませんのでご了承ください。

痛みの外来(ペインクリニック)

・診察日:毎週 月・水・金曜日

・受付時間:8:30~12:00

高気圧酸素療法(非救急適応)

・診察日:毎週 月・水・金曜日

・受付時間:8:30~12:00

レーザー治療再来および高気圧酸素療法(救急適応)

・受付日:毎週 月~金曜日

・受付時間:8:30~12:00

麻酔科手術前外来

麻酔科管理での手術が決まった場合、手術科から直接外来受診が予約されます。

手術室の麻酔

麻酔の種類

麻酔とは、意識あるいは感覚が失われることを意味します。医学の進歩により現在の麻酔は安全性の高いものとなっていますが、時には予測もできない偶発症が発生することがあります。私たち麻酔科医はできるだけその危険を減らすように、患者さんの麻酔管理と治療に最善を尽くしています。患者さんの希望や手術内容、病態などの情報を参考にして、麻酔科医師により最善の麻酔方法が選ばれます。

全身麻酔

全身麻酔は、脳に作用して、意識や痛みを感じなくさせます。点滴ルートからの静脈麻酔や吸入麻酔薬(ガスを吸入する)により眠ってしまいます。手術が終わったときに、麻酔薬の投与を止めるので、気がついた時にはもう回復室、あるいは病室にいるかもしれません。また、眠っている間の呼吸を助けるために、のどや気管に管を入れることがあります。

局所麻酔

局所麻酔は、手術する場所の神経を麻痺させるので、痛みは感じません。多くの場合は患者さんの希望により軽い鎮静薬を使ったり、全身麻酔と併用して行いますので、手術中は安心して寝ていることができます。局所麻酔にもいくつかの種類があります。脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔、神経ブロック法などが一般的に行われます。

脊髄くも膜下麻酔(脊髄麻酔)

局所麻酔の一つです。腰のところから細い針を刺して、局所麻酔薬により脊髄を麻痺させます。下腹部や足の感覚がなくなり手術が可能になります。2~3時間は効果があり比較的短時間の手術で行われます。

硬膜外麻酔

局所麻酔の一つです。背中、腰あるいは尾底骨のところから針を刺して、背骨の中に細い管を入れて痛み止めの薬を繰り返し投与できるようにします。手術終了後も、局所麻酔薬を投与することで痛み止めとして使用できます。手術後の痛みにも使えるので、ほとんどの胸部や腹部の手術で行われています。

神経ブロック

手術で切開する部分の感覚を支配する神経の傍に局所麻酔薬を投与することで、少量で広範囲の麻酔を得る方法です。近年は超音波が発達したことにより、より正確に薬液を投与できるようになりました。例として、以下のようなものがあります。

  • 肩から手にかけての手術→腕神経叢ブロック
  • 傷が小さい場合や硬膜外麻酔ができない場合の腹部の手術→腹横筋膜面ブロックなど
  • 股関節から下のブロック→大腿神経ブロック、坐骨神経ブロックなど

麻酔科医とは?

麻酔科医とは麻酔のために特別のトレーニングを積んでいる専門医です。北大病院では、研修医、麻酔標榜医、麻酔専門医がチームで麻酔を行います。

麻酔専門医になるには最低でも5年間の麻酔の実績が必要ですし、大変厳しい試験に合格しなければなりません。総勢15名以上の麻酔専門医のうち、必ず一人は貴方の麻酔にあたるようになっています。

麻酔の実際

手術室に入ったら、血圧計が腕に巻かれて心電図の電極が胸に貼られます。指にパルスオキシメーターというセンサーが付けられます。どれも全く痛いものではありません。次に点滴注射をしますが、絆創膏で固定した後は多少動かしても大丈夫です。硬膜外麻酔なども患者さんの協力のもとで行われます。その後は全身麻酔薬ですぐに眠ってしまいます。

患者さんが眠りについている間、心電図や血圧、呼吸、体温などは常に麻酔科医により監視され、必要に応じて呼吸の補助、点滴量、輸血量の調節が行われます。言葉で訴えることのできない麻酔中の患者さんと、執刀する先生の両者にとりもっともよい環境を提供しなければなりません。どんなに長い手術であっても麻酔科医は患者さんのそばにいつもおり、患者さんの安全を守っています。

手術が終わると、患者さんは麻酔から少しずつさめていきます。十分にに目が覚めるのを侍ち、脈拍、血圧などを測定して、咳払いや握手などができることを確めてから病棟へ帰ることになります。

大手術が終わった後など、全身状態が不安定な患者さんは、集中治療室(ICU)に入ります。各種の高度の医療機器が配置され、すべての情報が24時間体制で看視され、治療が行われます。麻酔科医は、ここで人工呼吸管理、薬を使った血圧の調節、適正な輸液管理などを、他科の医師や看護婦と協力しながら行っています。

集中治療

集中治療ってなに?

集中治療とは、「生命の危機にある重症患者さんを、24時間の厳密な観察のもとに、先進医療技術を駆使して集中的に治療するもの」であって、集中治療室とは、「集中治療のために必要な診療体制とモニタリング用機器、ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療単位」、と定義されています。簡単に言えば、最も症状が重く、死に瀕している患者様に提供される医療が「集中治療」です。集中治療室は、英語でIntensive Care Unitと言いますので、頭文字を繋げて「ICU」と呼んでいます。ICUでは、医師、看護師の数も一般病棟より多く配置されており、重症患者様への治療、看護が円滑に進むような人員配置がなされています。また、コロナ禍で一般の方にも知られるようになった「ECMO」と呼ばれる人工心肺装置も、ほぼICUでしか運用のできない高度な医療機器の1つです。

open ICUとclosed ICU

ICUの運営形態には様々な種類があります。open ICUとは、「開かれたICU」と訳され、ICUを重症患者治療の「場」として活用する運用方法です。つまり、ICUの機能を使って、各診療科の医師がそれぞれの科の重症患者の診療を行う場合、各診療科の先生が自由にICUを使えるという意味で、open ICUと呼ぶのです。一方で、closed ICUは「閉ざされたICU」と訳すことが出来るでしょうか。閉ざされた、と言うと閉塞的な悪いイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。これは、「集中治療を専門とする医師」が患者様の診療を24時間体制で行うICUのことを指しており、open ICUに比べて救命率が高いというデータが示されています。当院ICUはclosed ICUの運営形態をとっており、各勤務帯に集中治療専門医を配置して、365日、24時間体制で患者様の受け入れを行っています。

どうやってICUに入るの?

重症患者様には、様々な問題が生じます。例えば、最初は病棟管理が可能な一臓器の病気であったとしても、その治療に難渋し、その影響で心臓や腎臓など、他の臓器にも障害が出るようになると、一臓器の治療だけでは救命に至りません。様々な問題が生じ、主治医科の先生が病棟での管理はもう無理だ、ICUでの管理が必要だ、と判断した場合に我々のもとに入室依頼が届き、患者様を受け入れるということになります。

具体的に、どんな病気の人がいるの?

我々が治療する患者様は(院内)重症患者、術後患者、救急患者、に分類できます。

  1. (院内)重症患者
    病棟で治療を受けている患者様の状態が急に悪くなった時、人工呼吸器、人工透析器、人工心肺などの医療機器を駆使して、患者様の治療を行います。時には、北海道の各地からの連絡、紹介を受けて、救急搬送後に直接ICUに入室して頂くこともあります。
  2. 術後患者
    成人や小児・新生児の心臓手術や移植医療に代表される、侵襲度の高い(体に大きな負担がかかる)あらゆる手術後の患者様の周術期(術前、術後)の管理を行っています。手術直後は、痛みを感じやすい時期ですし、心不全などの既往症が悪化することもありますし、急な出血が起こることもあります。そのようなリスクを抱えた患者様を一時的にお引受けして、全身状態を観察し、治療をさせて頂いております。短期間の滞在となることが多いのですが、その後、病棟で安全に過ごして頂き、無事に退院いただくために必須と言える機能です。
  3. 救急患者
    当院救急部に救急搬送された患者様です。当院では3次救急を担っておりますので、多発交通外傷、院外心停止、重症熱傷といった、命の危険が迫っている患者様の治療をお引き受けしております。ただ、こちらの患者様は救命センターが設立されたことで、数としては少なくなっています。

どんなスタッフが働いているの?

24時間体制で、十分な監視と治療ができる環境を整えています。2023年4月現在、専従する専門医は5名。その多くが麻酔指導医・専門医資格も取得しています。循環器外科、救急科、小児科の教員もおりますので、様々な知識と技術を動員した急性期医療を提供することが可能です。また、看護体制は病床2に対して最低でも看護師1名が配備されており(一般病棟は病床7に対して看護師1名)、認定資格を持つ認定看護師、特定行為研修修了者、医療機器の操作・管理に長けた臨床工学技士や薬剤の専門家である薬剤師も専従勤務を行っています。

最後のご挨拶

集中治療は北大麻酔科学の一部門として、市民の皆様に高度医療を提供し続けています。外来機能を持ちませんので、直接お目にかかり、ご挨拶をさせて頂く機会は限られますが、何かあればいつでもお問い合わせください。誠心誠意の対応をさせて頂きます。

ペインクリニック(痛みの外来)

受診される方へ(初診は紹介状があり、事前に予約された方のみ)

・診察日:毎週 月・水・金曜日
・受付時間:8:30~12:00
・レーザー治療再来は月~金曜日に受診することができます。

外来担当医

・月曜日:黒川 達哉・森本 裕二
・水曜日:伊藤 智樹
・金曜日:宮田 和磨

痛みの外来の対象となる疾患

《全身性疼痛》

術後痛、中枢神経損傷による痛み(中枢痛、腕神経引き抜き損傷、幻肢痛など)、末梢神経損傷による痛み(CRPS、絞扼性神経障害など)、帯状疱疹痛,帯状疱疹後神経痛,血行障害による痛み(閉塞性動脈硬化症、閉塞性動脈炎、レイノー病、白ろう病など)、筋筋膜性疼痛症候群、難治性潰瘍、機能性浮腫

《頭痛・顔面痛》

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、舌咽神経痛、Tolosa-Hunt症候群、顎関節症、咀嚼筋症候群、非定型顔面痛 、硬膜穿刺後頭痛

《頚肩腕痛》

頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、頚椎椎間板症、胸郭出口症候群、外傷性頚部症候群、肩関節周囲炎、頚肩腕症候群

《胸背部痛》

肋間神経痛、月経困難症

《腰下肢・会陰部痛》

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間関節症、坐骨神経痛、腰痛症、慢性肛門痛、尾骨神経痛

《痛みを伴わない疾患》

顔面神経麻痺、顔面痙攣、突発性難聴,鼻アレルギー、網膜動脈閉塞症,視神経炎、網膜色素変性症

主な治療内容

《薬物療法》

西洋薬のみならず,漢方薬なども使用し、多角的なアプローチから投薬を検討します。内服薬が基本ですが,時に注射液も使用されます。

《神経ブロック療法》

局所麻酔薬や神経破壊薬や熱凝固などを使用して,痛みを止めるための強力な手段です。
エコーやレントンゲン透視などを使用し、安全に、かつ難しいブロックも施行しております。

《レーザー治療》

光を当てるだけの簡単な治療ですが,負担の少ない優れた治療法です。当院では、数十年来、レーザー治療を積極的に展開してきました。2019年から機器の更新を行い、最新の各種機器(低出力レーザー、ハロゲンランプ、キセノンライト)を用いて、症状に応じた治療が受けられます。

《その他》

硬膜外洗浄、硬膜外自家血注入療法など

緩和医療

北海道大学病院には専門的緩和ケアを提供する院内拠点組織として緩和ケアセンターが設置されており、2008年4月より緩和ケアチームが稼働し、多職種メンバーで主治医・病棟看護師と協力してチーム医療を行っております。
緩和ケアチームの詳細については腫瘍センターのページを参照してください。
緩和ケアは、患者さんの苦痛を身体の苦痛だけではなく、社会生活あるいはご家族までを含めた全体として捉え(全人的苦痛=トータルペイン)、サポートしていきますが、麻酔科医はその中でも身体の苦痛(痛み)の緩和のスペシャリストです。豊富な鎮痛薬の知識と神経ブロックの技術を駆使して、患者さんの抱えるがんの痛みやがん治療の苦痛をやわらげ、自分らしく生きるためのサポートを行っております。


麻酔科は2008年の緩和ケアチーム稼働時より緩和ケアチームに参加しておりましたが、2016年からは当科スタッフの敦賀健吉が緩和ケアチームリーダーとなり、2020年からは当科スタッフの三浦基嗣が緩和ケアチームスタッフとして追加となり、北海道大学病院の緩和ケアをけん引しております。

受診される方へ

緩和ケアチームへの相談、緩和ケア外来の受診方法については腫瘍センターのページを参照してください。
2023年現在は月曜日午後の外来は敦賀健吉が、火曜日午前の外来は三浦基嗣が担当しております。

高気圧酸素療法

受診される方へ(初診は紹介状があり、事前に予約された方のみ)

・診察日:毎週 月・水・金曜日
・受付時間:8:30~12:00
・救急適応患者様のみ月~金曜日に受診することができます。
(なお、救急部経由の患者様は、24時間受け付けます。)

高気圧酸素療法では、外気圧よりも高い気圧環境の中に患者を収容し高濃度の酸素を適応することによって病態の改善をはかります。
血液中の酸素は、ヘモグロビンと結合した結合型酸素と、血漿中に溶解した溶解型酸素の二つの形態で存在しますが、高圧酸素下では、このうちの溶解型酸素濃度が飛躍的に上昇し、理論的にはヘモグロビンの存在なしに生存が可能となります。これは、生体が低酸素血症に陥っている病態に極めて有効です。
したがって高気圧酸素療法は、急性一酸化炭素中毒のような急性疾患をはじめ、さまざまな疾患に応用されています。

対象となる疾患

保険適応(2018年4月改訂)

(1)減圧症又は空気塞栓(発症後1か月以内に行う場合に、一連につき 7 回 を限度)
(2) 一連につき 10 回を限度として算定する。
 ア 急性一酸化炭素中毒その他のガス中毒(間歇型を含む。)
 イ 重症軟部組織感染症(ガス壊疽、壊死性筋膜炎)又は頭蓋内膿瘍
 ウ 急性末梢血管障害
 (イ)重症の熱傷又は凍傷
 (ロ)広汎挫傷又は中等度以上の血管断裂を伴う末梢血管障害
 (ハ)コンパートメント症候群又は圧挫症候群
 エ 脳梗塞
 オ 重症頭部外傷後若しくは開頭術後の意識障害又は脳浮腫
 カ 重症の低酸素脳症
 キ 腸閉塞
(3)一連につき 30 回を限度
 ア 網膜動脈閉塞症
 イ 突発性難聴
 ウ 放射線又は抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
 エ 難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
 オ 皮膚移植
 カ 脊髄神経疾患
 キ 骨髄炎又は放射線障害
(4)スモン

スポーツ高気圧酸素療法

イングランド代表のサッカー選手である、デビット・ベッカムが02'ワールドカップを目前に控えて足の甲を骨折した時に、ワールドカップ出場は無理と言われておりました。しかし、高気圧酸素を取り入れた治療を行った事で、ケガの回復が早まり、ワールドカップでは見事な活躍をする事ができました。
このベッカムの回復ぶりには、日本のスポーツ界も注目しており、現在、プロ野球・Jリーグ・大相撲をはじめ、多くのトップアスリート達がケガの回復を早める目的で高気圧酸素療法を利用しております。同時にスポーツ前後の筋肉の疲労回復にも、トップアスリートは高気圧酸素治療を利用しており、大きな効果をあげています。
日本のトップアスリートを、医学・科学・情報の分野からサポートしている日本スポーツ科学センターにも高気圧酸素装置が導入されています。

【期待できる効果】

  • 筋組織損傷・打撲・腫脹を伴った四肢の靭帯損傷(特に膝・足関節)の回復を早め、同時に患部の痛みをやわらげる。(日頃から身体を動かしているスポーツ選手には特に効果があるといわれています。)

当院で行うスポーツ医学分野に於ける高気圧酸素療法は、保険の適応外となる事から、自費診療とさせて頂いております。

  • 治療コース   2.4気圧 95分  33,060円(税込)
    (令和元年10月1日から料金改定されました)

なお、当該療法を行うにあたり診察を行う場合は、診察料を別途自費でいただきます。

北大病院の高気圧酸素療法

多人数収容可能な第2種高気圧酸素治療装置は道内に3台しかありませんが、そのうち2台は北大病院と関連病院の美唄労災病院にのみ設置されています。

治療を受けられる方へ

1) 次の品物は高気圧治療室内に持ち込まないでください

  • 火を発する品物→マッチ,ライター,たばこ,カイロ
  • 燃えやすい品物→セルロイド製品など
  • 壊れると火傷をする品物→湯たんぽ
  • その他の品物:腕時計(壊れる恐れがあります)・万年筆(インク漏れを起こすことがあります)
  • 入れ歯,眼鏡,コンタクトレンズ,雑誌の持ち込みは可能です。その他の品物については,当治療部職員に御相談ください。

2) 着衣に御注意ください

  • 病棟又は当治療部で用意する治療衣(木綿製)に着替えていただきます(更衣室にロッカーが有ります)
  • 下着類はできるだけ綿製品を身に付けてください。ナイロン,テトロンなどの合成繊維は静電気を起こしやすいので,原則として避けて下さい。

3) 治療中は耳抜きを充分に行って下さい

  • 治療が始まると間もなく耳がつまった様な感じがし,音が小さくなります。そのまま放置すると,耳が痛くなってきます。
  • 治療が始まって耳の中がふさがった様な感じがしたら,唾を飲み込む動作を何回も繰り返して下さい。
  • 耳の痛みや,ふさがった感じが良くならない場合は,大きく息を吸って口を閉じ,鼻をつまんで強く力むか,鼻をかむ動作を繰り返して下さい。
  • それでも耳の痛みが取れない場合は,すぐにその事をTVカメラに向かって大きな声ではっきりと言って下さい。決して我慢しないで下さい(大変危険です)

4) 体調が悪い場合は,前もって,当治療部の職員にお申し出ください

  • 風邪を引いて鼻づまりがしたり,鼻水が出る時。
  • 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)にかかっている時
  • こんな時は「耳抜き」が上手くできずに,耳,顔,頭が痛くなる時があり,耳鼻咽喉科の受診が必要となります

5) 次の病気または妊娠の疑いのある方は必ずお知らせください

  • 糖尿病:治療中に低血糖発作を起こすことがあります
  • てんかん:治療中に発作を起こすことがあります
  • 妊娠初期:妊娠初期の胎児に悪影響を与えるとされています

6) 治療中に異常を感じた場合はすぐに手を上げて,TVカメラに向かって大きな声ではっきりとお知らせください

  • 顔,頭,歯が痛くなった時
  • から咳が出て呼吸が苦しくなった時
  • 意識がぼーっとなった時
  • わけもなく口や目の回りの筋肉がピクピクする時
  • わけもなく冷や汗が出る時(特に糖尿病の患者さん)

7) その他

  • 特殊な治療用あるいは検査用の機器を使用中の方は必ず当治療部職員に御相談ください。(例)ペースメーカー,各種カテーテル類,ホルター心電図など
  • 治療中はモニターテレビで皆さんの様子を絶えず注意深く見ていますので,安心して治療を受けてください。
  • 治療終了後,身体の調子がおかしいと感じたら,お気軽にお申し出ください。
  • 加圧中は室温が上がるので暑く,減圧中は室温が下がるので寒く感じる事があります。
  • 高気圧酸素治療を安全に行うため,治療を始める前に係員が所持品の検査をさせて頂きます。また,治療中だけ,所持品の一部(時計,万年筆,ライターなど)をお預かりする事があります。御協力ください。

麻酔前診察

麻酔科の外来では、患者様のカルテなどが事前に検討されています。診察では、これまでに受けた麻酔や手術、アレルギーの有無、高血圧、糖尿病などの既往、服用しているお薬、麻酔に対する異常反応の家族歴などについて質問があります。入れ歯やぐらぐらした歯についても聞かれます。診察を行った後、予定する麻酔とそれに伴う各種の処置、予想される合併症等に関して説明いたします。
緊急手術をのぞき、原則として手術前日までに、麻酔科外来において上記のような麻酔前診察と麻酔に関する説明を行います。患者様にはそれまでに、予診表へのご記入をお願いすることになりますのでご協力お願いいたします。また診察の際には、麻酔に関する疑問等、何でもお気軽にお尋ね下さい。